巧緻性の楽しいトレーニング法

本年度は手先の巧緻性の課題を苦手とする新年長さんが多いようです。家庭学習でも、お母様方ご苦労なさっているのではないでしょうか。

「さあ、この丸を指でちぎって。」
「またー。」

親指と人差し指がうまく使えず、ビリビリと破ってしまう。

「それじゃあダメ。こうするのよ。」

教えようとすると、さっと手を引き、オマカセの姿勢。
こういった子どもに共通しているのは、生活の中での自立ができていないこと。
多いのは、祖父母同居の一人っ子、世話好きな姉が第二の母親のような末っ子。
まず、自分のことは自分でする習慣を身につけることが大切なのは言うまでもありません。

しかし、それだけでは、受験の巧緻性の課題をこなせるようにはなりません。楽しくトレーニングできる方法をお教えしましょう。

1.小さなテーブルに、輪ゴム、クリップ、ひも、ひも通し板、豆、はしなどをいつも準備しておく。(下のお子様がいる場合は無理かな?)

台所仕事などしながら、声をかけます。

「輪ゴムをつないでごらん。できたら見せてね。」

そばにいるとついイライラ。でもこれだと、子どもも、自分で何とかこなさなければならないし、親も笑顔で褒めてあげることができます。

「ママ、できたよ。」
「すごいね。よくがんばった!」

2.調理のお手伝いをさせる。

お手伝いをして、おいしいお料理ができあがると、子どもも大喜び。
成就感が得られるので、とても有効なトレーニングになります。

白百合学園に進んだはるかちゃん(仮名)は、二人兄弟のしっかり者。
運動大好き、指先も器用。集中力の持続性にも優れたお嬢さんでした。
はるか ちゃんに与えられたお手伝いは、もやしの根っこ取り。
一袋のもやしを一本ずつ、根っこを取ってはボールに移します。
大変な根気が必要ですが、確かにお料理 がおいしくなります。歯ざわりが違いますものね。

「今日の野菜炒め、うまいな。」
「だって、はるかが根っこを全部取ってくれたんですもの。」
「すごいな、はるか。」

はるかちゃんはニッコリです。

我が家でも、インゲンの筋取り、フライのパン粉つけ、
小学校にあがってからは、ごぼうのささがきなどは、息子たちの仕事でした。
さあ、積極的にお手伝いをさせましょう。

3.ちぎり絵を飾る。

私は、家を季節や行事に合わせて飾り付けます。
今は、ちょっと早い春爛漫です。様々な和紙をちぎり、
プラスチックのプレートではさんであちこち に立てたり、掛けたり。
花柄の和紙だと、花のまわりを丸くちぎるだけでお花のできあがり。
それに茎や葉をつけ、ちょうちょをとばす。

「生徒さんの作品?」

と言われそうな、かわいい飾りができあがります。

叱られながら線をちぎるより、自分の作品が飾られ、褒められることの方が、
有効なのはもちろんです。この方法で、ちぎる課題はクリアーです。
材料は吉祥寺ロフトで調達できますよ。

4.ニットにリボンをつける。

私は洋服のリメイクが大好き。ワンピースが元は息子のマフラーで、スカートが使わなくなったストールだったりします。
またニットにリボンをつけた り安全ピンでボタンをつけたり、Gパンをキラキラにしたり。
この中で、目の粗いニットにリボンをつけるのは子どもでもできます。
ニットの裏からリボンを通 すのはやってあげましょう。リボン結びは子どもの仕事。
女の子はリボンがたくさんついたかわいいニットを着て大喜びでしょう。
男の子はお母様のニットを素 敵にしてあげたらどうかしら。ほどけたリボンを結ぶのも、もちろん子ども。
好みでなくても、嬉しそうに家で着てあげましょう。これでリボン結びもクリアーです。

桐朋学園をはじめ、重視する学校が多い手先の巧緻性。
絶望的な思いでいらっしゃったお母様、明るい希望が見えてきましたか?